10月12日に開催されたイケハヤNFTラジオの特別回!
今回は認定NPO法人D×P代表、株式会社SOLIO代表でもある今井紀明氏と
10代への食糧支援が累計19000食を超えました。現金給付は去年からで1100万円を超えました。
今日は1日で最多の食糧支援の数。まだまだオンライン上でリーチできてない。若年層は福祉的な情報がとどいてない。国の支援策も貸付ばかり。できる限りのことをNPOとしてやる。これからも。 #ひとまずごはん pic.twitter.com/06vzrgAICX
— 今井紀明 10代の声を聴いて伝えるNPO代表 (@NoriakiImai) October 6, 2021
特定非営利活動法人エイズ孤児支援NGO・PLASの代表でもある門田瑠衣子氏がゲストとして登壇。
アフリカの現場で埃まみれになりながら日々活動してくれるスタッフ、仲間がいる。日本から支えてくれる仲間、支援者のみなさんがいる。ほんとうにすごいことです。
今日もケニアで、ウガンダで、活動をつづけています。
HPのスタッフ紹介がお気に入り。ぜひみてほしいです!https://t.co/OvmXDVXf3G— Ruiko|ruiko.eth (@RuikoMonda) October 13, 2021
イケハヤ氏と門田氏によるNFT×チャリティー企画の概要や
NFTやブロックチェーンの技術がどういう影響をもたらすかなど
中身の濃い1時間でした。
今回はサクッとまとめてみます。
日本初!NFT×チャリティー企画
https://twitter.com/IHayato/status/1447401922923687944?s=20
NGO・PLASとCryptoNinja夢のコラボレーション!
CryptoNinja#020をオークションにかけて
その金額をNGO・PLASに全額寄付するという企画です。
2021年10月18日〜24日まで開催予定なので気になる方は要チェック!
【追記】今回はNFTをTransferする仕組み
今回の流れは下記の通り。
- CryptoNinjaが#020をmint
- #020をNGO・PLUSアカウントへTransfer
- NGO・PLUSから#020をオークション形式で出品
寄付というとお金のイメージですが、価値あるNFTを提供してそれをオークションにかけるというまた新しいやり方ができましたね。
海外のNFT活用事例
- 著名人が作成したNFTを団体にtransfer→団体のアカウントからmintするパターン
- 既存のクリエイターがmintしたものを寄付してもらうパターン
- 団体自体が持ってるアセットをmint
暗号通貨の税金対策
大前提として、担当の税理士や所轄の自治体によるので必ず相談をすること。
寄付はどこからどこまで?
- 金額が決まった時点ですぐ法定通貨換算して計上
- その後差額が発生した場合、プラスの差額分は雑収入扱いに
- 毎月1回法定通貨に換金している団体も
また海外ではこんなサービスもありました。
Giving Block https://thegivingblock.com/
提携すると受け取った仮想通貨を法定通貨に変えてくれるサービス
こういうサービスを使うのも1つの手ですね。
仮想通貨で寄付を集うときに注意すべき部分
- 法務…法律全般に反していないかの確認
- 税務…変動する仮想通貨によって差額が生まれたときの対処
- NPO法…収益事業だと思われると認定NPOに引っかかる可能性も
まだ整ってない部分なので1つ1つ確認をしながら進めた方が良いですね。
NFTを使って寄付や社会問題解決を目指すなら
著名人は転売を嫌がる傾向も
海外のNFT活用事例①のように、著名人からNFTをtransferしてもらう上での注意点。
NFTでは二次流通、三次流通は大前提なのですが
著名人の中には転売に抵抗がある方も少なくありません。
対策としては、ご本人に転売を了承してもらうのが一番であると見られます。
今まで「転売」と聞くとネガティブなイメージが強かったのですが
二次流通でもクリエイターにロイヤリティが入るという仕組みは
実に画期的な取り組みです。
そのためにもまだ制度面での整えが必須ですね。
NFTやブロックチェーンを使った社会問題の解決の仕組み
NFTやブロックチェーンが社会問題解決にどう使えるか意見が出ました。
再犯防止のブラックリスト
NGOの職員間でよく言われていることは
ブロックチェーン上での「ブラックリスト作成」
例えばNGOで働いている人が性的搾取を行い解雇されたとしても
別の国に移住してまた違うNGOに入れてしまうという事態を防ぐための1つの策。
ブロックチェーン上に乗せれば世界中の誰でも見ることができるので
再犯防止対策につながるといったお話でした。
寄付の手法や表現の多様性につながる
今井さんは、NFTが広まってから寄付の文化が初期から出てくるのが早いことに着目。
2011年の東日本大震災以降、小さなNPOができたり、クラウドファンディングが広まってきたりと寄付の手段や表現手段が増えてきました。
そして現在NFT技術の広がりにより新しい寄付の形が生まれたのです。
また、NFTによる寄付は金額が大きいことにも注目。
寄付をするというより、NFTを購入することで実は寄付に繋がっているという部分も
また1つ寄付へのハードルが下がるのかもしれませんね。
寄付者がもっと活動に関われる仕組みとは
寄付者のコミュニティ
アメリカには高額寄付者のコミュニティがあり、億万長者のコミュニティに入るのにはこういったチャリティー経由で入るといいと言われています。
こういった寄付者のコミュニティの中ではそれぞれ友人になりたい人同士のキッカケ作りをするアプリもあり、そこでネットワークを構築していくようです。
寄付者のコミュニティに価値をつける
寄付者の中にはいろいろな方がいて、人と関わりたい人もいれば静かに1人で活動をしたい人もいる。
様々な寄付者がいる中で、今後NFTを使ってどう活動を盛り上げていくか話されました。
一例として挙げられたのは下記の通り。
- 特定の行動をした人に無料でNFTをプレゼントする
- ボランティアをすることでトークンが発行され
そのトークンの量によって次の寄付先が決められる - NFTもしくは価値のつかないトークンを持つことで議決権を持てるようになる(株式のように)
寄付して終わりではなく、寄付してからが始まり。
自分が寄付した活動やそれに関わるニュースなどにもアンテナが立つようになるので
そういう寄付者の人たちが参加できる仕組みをNFTを介して作れる可能性を示唆していました。
ただ、ここでITリテラシーの差によって溝が生まれてしまうので
方法をしっかり考える必要がありますね。
NFT×チャリティー企画の意図
国内ではまだ話題に上がらないうちに先進的な事例を作ることで
コレクションに良い影響を与えるようになります。
また、仮想通貨を持っている人は基本資金がある方が多いので
寄付をする機会を作ることで寄付原価の拡張を図るという見解も。
仮想通貨の寄付を試したものの、あまり広がらなかったが
NFTを購入することが結果として寄付につながる、というエンタメ性を出すことにより
注目されやすくなる見込みですね。
NFTはうまくいけば海外にリーチが届く
NFTは仮想通貨という世界共通の通貨で買えるもの。
今まで日本人にしかリーチが届かなかった活動が、NFTを通じて海外にまで届けられるようになる可能性があります。
日本の社会課題は世界にとっても注目されており
今日本がやっている対策を見ながら自国で起こったときの対策を検討している様子。
特に注目されているのは少子高齢化。
NFTを通じて、こういった社会課題に対する対策や活動を世界中に広めるという方法もとれますね。
質問コーナー
NFTの寄付と保護団体、どういうアプローチがある?
自分でコレクション運営をしてその売り上げを寄付する方法もあるが、
実際に保護団体に声をかけてみるのも1つの手。
「NFTを使ってこういう活動をしようと思うんですかどうですか?」
と企画し提案してみる。
まだ国内ではNFTがそこまで広がっていないので、新たな活動のきっかけになるかもしれませんね。
コレクションの売り上げ30,000円の寄付ができた
9月からNFTを始め、30000円の寄付ができた質問者のShiba Parkさん。
https://twitter.com/NFTshibaTSUKUNE/status/1449211439348994048?s=20
今後は海外向けにETHでのコレクションを検討中とのことでした。
このように、応援者がファンドレイジングをして寄付をする方法も今後広まっていくことでしょう。
最後に
今回の対談を経て、ゲストのお二人の言葉の中には
「他の団体に今回の情報を伝えられるようにしていく」
「一緒に行動できることがあると嬉しい」
といったものがありました。
NFTという新しい技術を使うことによって、チャリティー活動は間違いなく新しい形を迎えるでしょう。